村上隆氏の主宰による「日本画ZERO」展へ出品したことを契機に、海外のアートフェアへの作品出展を開始する。2011年メキシコシティを皮切りに、バーゼル、台北、ロサンゼルスのアートフェアに参加し、翌年にはニューヨーク、ポズナン(ポーランド)、メキシコシティ、バーゼルにて原画展や作品出展を続ける。2013年はシエナ(イタリア)、ルッカ(イタリア)、リスボン(ポルトガル)のカルチャーイベントから招聘され、初のヨーロッパ個展・ツアーを開催。2014年にはフィレンツェのメディチ・リッカルディ宮殿で個展開催、同年にはロンドンの人気ファッションブランド'Alexander McQueen'レディースコレクションとコラボレーションを果たす。
近年のヨーロッパでの生活でイタリア美術から大きな影響を受ける一方、自身の「月刊少年ジャンプ」でマンガを描いていたというルーツを活かし、ヨーロッパ中世のイコン像にみられる理想化された人物像と日本のマンガの中に見られるパターン化されたキャラクター像に共通するテーマを宗教画や神話、古典文化等から着想を得て描いている。
今展のタイトルIKON-TAKTはカタカナで読むと「アイコンタクト」ですが、英語のeye-contact と、ドイツ語の「IKON(アイコン、イコン)」と「TAKT(指揮棒を振るう、指揮する)」を組み合わせることで、「キャラクターが理想化されたイコンが、絵を導いている」というコンセプトでアクリル画、写真、インスタレーションを発表する。