FUMA CONTEMPORARY TOKYO | BUNKYO ART
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2016.3.11 fri - 4.9 sat ( 11:00 - 18:30 | 日・月・祝休 )
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フマコンテンポラリートーキョー|文京アートでは枝史織展「引力の突破口」を開催します。 初日は作家が在廊いたします。是非、ご高覧賜りますようご案内申し上げます。
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The Shiori Eda Exhibition 'The Breakthrough of Gravity' will take place at Fuma Contemporary Tokyo | Bunkyo Art in Tokyo. Date | March 11 fri – April 9 sat, 2016 Time | 11:00 – 18:30 Closed on Mondays, Sundays and National holidays
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P3 art and environment統括ディレクター 芹沢高志 枝史織の絵画に現れる素っ裸の女たちを見るたびに、私はいつもイヴのことを想う。胸の膨らみや茂った陰毛を見れば、彼女たちは成熟した女性である。けして少女ではない。しかし、天地創造の物語に出てくるイヴとはどこかが違う。アダムを惑わせることもないし、第一ここにはアダムがいない。登場するのはイヴだけだ。 枝の絵画で私が想うイヴとは、ミトコンドリア・イヴに近いものだ。ミトコンドリアDNAは必ず母から子へと受け継がれ、父から受け継がれることはない。だからミトコンドリアDNAの塩基配列を解析すれば、母、母の母、母の母の母と、私たちの母方の系統を遡っていくことができる。そしてついには私たちの共通の母たる女性、ミトコンドリア・イヴに辿り着くというわけだ。現生人類共通の初源として存在する、理論上のひとりの女性、概念としてのイヴである。 そう思うと、枝史織の絵画やインスタレーションもある種の創造神話だと言えなくもない。あまりにもそっけなく、しかし圧倒的な広がりを見せる天地のなかに素っ裸で放り出され、彼女のイヴたちはなにかを始める。海上に小さな領域をつくり、そこに「オープンカフェ」や「焼却炉」や「キッチン」や、さらには「噴水」、「喫煙所」、「花屋」、「露天風呂」、「カラフルな服のある衣料店」などをつくりだす。崩れ落ちる大津波にダイブしたかと思えば、異世界へと通じるかもしれないトンネルの入り口の深い闇を見つめる。湧き出す熱水に祈りを捧げ、予期せぬなにかと遭遇する十字路に立つ。果てしなく天空に延びる梯子を登り続ける。私も著書『別府』で、偶然と必然が絡み合う「たまたま」という概念を重視して、そんなたまたまが起こりやすい十字路という場所に着目した。十字路は「術」が執り行われる場所でもある。だから、枝史織がたぐいまれなる洞察力で選び抜く象徴的、暗示的な場所については、自分の身体感覚としてよく理解できる。そんな場所に彼女はイヴを送り込み、そこに生まれる状況を描き続けるのだ。ある意味で、その営みは新たな神話世界の記述だと言える。予兆に満ちた光景の記述。それはある時代までの西欧の画家たちが真剣に取り組んでいた姿勢でもあり、描かれる世界はまったくの別物だが、態度として、枝もその系譜に連なるひとりなのだろう。 今回の個展では25の光景を描きだすと枝は言う。初源のイヴたちは、今度はどんな冒険をはじめるのか?
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1983 東京都に生まれる 2004 東京藝術大学 美術学部 絵画科 油画専攻 入学 2010 東京藝術大学 大学院美術研究科 油画専攻 修了 2007, 2011, 2012, 2014年 東京にて個展開催 2011 損保ジャパン東郷青児美術館 選抜奨励展 出品 2015 パリにて個展開催 2015 別府トリエンナーレ 混浴温泉世界2015 その他、展示多数 受賞歴 久米賞、安宅賞、サロン・ド・プランタン賞、O氏記念賞、 アートアワードトーキョー丸の内 天野太郎賞、TERADA ART AWARD 三瀬夏之介賞
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噴火 Oil on Canvas 130 x 162 cm
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©2015 Fuma Contemporary Tokyo | Bunkyo Art | +81.3.6280.3717 9F, Nagasaki Bldg., 1-3-9 Irifune, Chuo-ku, Tokyo, 104-0042 JAPAN | http://www.bunkyo-art.co.jp/
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